一般のドアのボルトにはおよそ3つの種類がある。第一は先端が斜めにカットされたボルトがスプリングで常に押し出された状態になっていて、ドアが閉められる時には枠に押されて引っ込み、穴の位置に一致するとまた突き出し、開かれる時にはノブを廻すことによっても引っ込むものだ。こう書くとややこしいようだが、これは要するに鍵のかからないごく普通の室内のドアに付いているものであり、こういう錠を鍵がかからないという意味で空錠と呼び、そのボルトをラッチボルトと呼ぶ。
[参考情報]
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第2は鍵のある錠に付いていて、鍵を鍵穴に挿して廻すことによってしか動かないボルトで、これをディッダ形のもので、スプリングで押し出されている状態のボルト(ラッチボルト)を、なんらかの手段で固定して施錠する仕掛けを持っている。プッシュボタン式の錠はこの第三の種類に属し、ドアノブと錠が一体になっていて、ノブの中央に鍵穴があるので、モノロック円筒錠とも呼ばれる先の引用の中の「把手に鍵を差し込むようになっている」という描写は、このドアの錠がモノロック円筒錠であることを示している。この形式ではノブの中央の鍵穴部分が押しボタン状になっていて、それを押してドアを閉めると施錠された状態になる。しかしこの施錠はボルトを押し出すためのスプリングをボタン操作で軽く固定しているだけだから、薄いカード状のものをドアと枠の間に差しこむと、その圧力でスプリングを固定しているボタンが押し戻され、ボルトが引っ込むようになるので、解錠されてしまうのである。もっともこの目的に使うクレジットカード(先の引用では買物カード)は何でも良いというわけではなく、薄くて弾力の強いものが適しているらしい。